石川県 » 金沢

金沢 観光ガイド

加賀百万石でその名を轟かせた北陸随一の街・金沢。市中には兼六園やひがし茶屋街など歴史を感じるスポットの他、金沢21世紀美術館など文化的スポットも溢れています。

「加賀百万石」の城下町として栄えた金沢。市街地には日本三名園の一つ兼六園や玉泉院丸庭園、ひがし茶屋街など歴史的価値があり、かつ景観美に優れた観光スポットが点在しています。

その他、伝統工芸である金箔作りを学べる安江金箔工芸館などもあります。また、全国屈指の和菓子激戦区でもあり、最高レベルの和菓子職人が生む逸品を食べ比べることができます。

金沢観光を楽しむために

「加賀百万石」の城下町として栄えた金沢には日本三名園の一つである兼六園や玉泉院丸庭園などがあり、街を歩けば江戸時代の町風情を感じられるひがし茶屋街、長町武家屋敷跡などもあります。

金沢城から南にある寺町寺院群では忍者寺として有名な妙立寺が、若者が集まる香林坊付近には金沢21世紀美術館や石川県立美術館などアートの世界を堪能する施設があります。その他、伝統工芸である金箔作りを学べる安江金箔工芸館など、文化的思索に耽ることができる観光地となっています。

金沢の歴史

中世には「百姓の持ちたる国」と呼ばれ約100年にわたり自治が行われていた加賀の国。戦国時代に前田利家がこの地を治めるようになると以後明治に至る約280年もの間、前田家が一帯を治めていきました。

諸大名の中で最高の石高を誇った加賀藩は、お膝元の金沢を中心に華やかな武家文化が花開き、金箔製造や焼物などの伝統工業が発展。江戸期~明治初期には北海道から瀬戸内を結ぶ北前船の要所ともなり日本海沿岸も発展していきました。

近現代になっても、戦争中に大きな被害もなく引き続き北陸経済の中心として栄え、2015年には東京−金沢間に北陸新幹線が開通。リニューアルしたJR金沢駅には金箔の装飾を施した柱を配するなど加賀百万石の優美さを今に伝えています。

金沢のご当地グルメ・食文化・特産品

日本海に程近い金沢では、一年を通して新鮮な魚介類を味わうことができます。特に魚に脂が乗る冬季にはのどぐろやズワイガニといった高級食材をはじめ、寒ブリ、甘エビなどを楽しむことができます。

能登で水揚げされる加能ガニや、卵・ミソが詰まった香箱ガニを食べられるのも嬉しいかぎり。また、酢に漬けた具と酢飯を熊笹で巻いた笹寿司や、切り込みを入れたかぶらに具を挟んで発酵させたかぶら寿司、小麦粉をつけた鴨肉を野菜と一緒に甘辛く煮込む治部煮など郷土料理も豊富に揃います。

今も加賀野菜の栽培が行われる歴史と伝統が息づく当エリアですが、濃厚ルーとソースカツの組み合わせが特徴的な金沢カレー、オムライスに白身魚のフライを添えたハントンライスなどB級グルメの宝庫でもあります。

また古くから和菓子作りが盛んであったため、市内各所に和菓子の名店が軒を連ねており、食べ比べや土産選びに困ることはありません。全ては食べきれないので旅行前のリサーチは必須です!

金沢のおすすめスポット

観光地や名物をピックアップ!

金沢21世紀美術館

体験する現代アートの魅力

誰もが立ち寄れる公園のような美術館です。現代アートを身近に感じ、さまざまな出会いの場を提供することをコンセプトにしています。 「現代アート」と聞くと難解なイメージを持つ人もいますが、ここではレアンドロ・エルリッヒの《スイミング・プール》(通称: レアンドロのプール)をはじめ、実際に作品を見て、触れて、感じることができる展示物も多数あります。まるで公園に遊びに来たかのような気軽さで楽しむことができます。 鑑賞スタイルは自由。一時立ち寄って作品を楽しむことも、じっくりと鑑賞することも可能です。個々の感性やスタイルに合わせて作品を受け入れてくれる美術館です。...»

兼六園

四季折々の自然美を楽しむ日本三名園

兼六園は日本三名園のひとつとして知られる美しい庭園です。広大な敷地には築山、池、茶屋などが点在し、さまざまな景観を堪能できます。 四季折々の自然美が庭園を彩り、特に冬の雪吊りは金沢の風物詩として有名です。庭園は夜になるとライトアップされ、幻想的な雰囲気が広がります。...»

ひがし茶屋街

和の風情が漂う、素敵な街並み

茶屋町創設時から明治初期に建築された伝統的な町家が多く残る歴史的な街並みです。美しい出格子(でごうし)と石畳の道が続き風情に溢れており、国の重要伝統的建造物群保存地区に選定されています。保存地区内の約140の建物のうち、なんと約3分の2が伝統的建造物です。 茶屋街には和菓子や伝統工芸品、雑貨などを扱うお店が充実しており、風情ある街並みの中でショッピングを楽しむことができます。また、割烹や素敵な町家カフェなどもあり、金沢らしいグルメが楽しめます。 着物レンタルを利用して街歩きを楽しむこともできます。軒灯が照らす大人の雰囲気が漂い、古い街並みと和装の組み合わせは、まさに金沢ならではの魅力です。...»

忍者寺 妙立寺

秘密の仕掛けと驚きが詰まった寺院

日蓮宗の寺院である妙立寺は、通称「忍者寺」として知られています。実際には忍者が関与していたわけではなく、その独特な建築構造と敵を欺くための秘密の仕掛けからです。 妙立寺は戦国時代の1583年に前田利家が金沢城に入城した際に、中道精神を基にした政治理念の祈願所として建立。その後、1643年に加賀藩の第三代藩主の前田利常によって妙立寺として移築建立されました。当時、徳川幕府と緊張状態にあった加賀藩は、妙立寺を出城・砦として利用することを想定していたと言われています。 まるで迷路のような内部で、外観は2階建てのように見えますが、実際には4階建て7層構造になっています。戦国時代のロマンと、加賀藩の...»

武家屋敷跡 野村家

世界が認めた日本庭園と建築美

加賀百万石の城下町だった金沢の長町は加賀藩時代、武士たち住んでいたエリアで、武家屋敷が軒を連ねています。石畳や土塀など、昔の面影が今も色濃く残っており、その中でも一般公開されているのが野村家の武家屋敷跡です。 野村家の屋敷では格式のある建物と風情ある庭園が見事に調和しています。特に「上段の間」に描かれた襖絵や野村家に伝わる刀剣や甲冑などは必見です。 この武家屋敷跡は、2009年に発行された外国人観光客向けガイドブック『ミシュラン・グリーンガイド・ジャポン』で二つ星として紹介され、また2003年の米国庭園専門誌の日本庭園ランキングでも3位に選ばれ、海外からの観光客も多く訪れます。...»

長町 武家屋敷跡 界隈

江戸時代にタイムスリップするような風情漂う街並み

静かな長町界隈は、加賀百万石の城下町だった金沢の中級武士たち住んでいたエリアで、武家屋敷が軒を連ねています。 土塀や石畳の小路、武家窓がある長屋門、丁字路、袋小路など昔ながらの城下町の風景が今も色濃く残っています。雪から土塀を守る「こも掛け」や大野庄用水も金沢の冬の風物詩として知られています。 武家屋敷の公開や展示資料館などもあり、歴史や伝統を感じながら散策できます。繁華街とのアクセスも良く、飲食店やお土産店も充実しています。長町武家屋敷跡界隈は、タイムスリップしたような風情漂う魅力的なエリアです。...»

金沢城公園

加賀百万石の歴史と自然の調和

金沢城公園は、日本を代表する近世城郭であり、石川県のシンボルとして知られています。加賀藩の居城であった金沢城の城址を活かして整備された公園であり、歴史的な建造物や豊かな自然が魅力です。 菱櫓、五十間長屋、橋爪門続櫓などの復元された歴史的建造物や美しい石垣が園内を彩ります。また、公園内には多種多様な植物や野生動物が生息し、自然観察やリラックスした散策を楽しむこともできます。...»

近江町市場

金沢市民の台所!新鮮な海鮮丼が楽しめる

約180の店が狭い小路にずらりと並び、新鮮な海の幸や地元産の野菜、果物が豊富に揃っています。ノドグロや地元でとれた甘えびなど魚介が手に入ります。 特に評判の海鮮丼はネタの大きさと美味しさで知られています。地元の食材を使ったご当地グルメを楽しみながら、お店の人との会話も楽しめるのが魅力です。焼き網で焼いた新鮮な食材や近江町コロッケなど、食べ歩きもできます。...»

忍者武器ミュージアム

魅力的な忍者の世界

金沢・にし茶屋街にある忍者武器ミュージアムでは、手裏剣や鎖武器、甲冑の他、50種類、約160点の貴重な忍者武器が一堂に集結しています。 その独特なデザインと機能に興味津々!「手裏剣体験」コーナーでは、忍者の技を体験することができます。 また、お土産ショップでは模造刀やオリジナルグッズ、金沢ならではの名菓や焼き物など、魅力的な品々が取り揃えられています。 忍者ファン必見、忍者文化に触れながら楽しい時間を過ごせるスポットです。...»

金沢和菓子

茶の湯文化で育まれた伝統の和菓子

加賀百万石の文化が色濃く残る金沢は、京都、松江と並び「日本三大菓子処」のひとつとされています。茶の湯文化の発展とともに、干し菓子や上生菓子を主にした数々の銘菓が生まれてきました。 これらの和菓子は、季節の節目や祝辞に用いられ、正月には“福梅”(剣梅鉢を模った紅白の最中)、桃の節句には“金平糖”などが食べられていました。この風習は現代でも続いている地域があり、庶民の生活に深く和菓子が根付いていることがわかります。 市内では、和菓子文化を満喫できるお茶会や職人との和菓子作りなど、体験イベントも行われています。これにより、訪れる人々は金沢の伝統と風味を堪能することができます。...»

金沢カレー

こだわりの金沢スタイルで食す!濃厚で甘めのルーがたまらない

カラメルなどを入れて、黒っぽく、どろっとした濃厚なルーは「金沢カレー」ならでは。甘みある濃厚な味わいで、地元のみならず全国的な人気を誇る。ステンレスの皿に盛られ、フォークか先割れスプーンで食すのが金沢スタイル。さらに、付け合せは必ずキャベツの千切り、ルーはご飯が見えなくなるぐらいたっぷりと…、など独自の特徴を持つ。市内の飲食店で味わえるのはもちろん、通販でレトルトが売られるなど、県外でも楽しめるようになった。...»

ハントンライス

金沢生まれの不思議な洋食。地元で人気の庶民の味

石川県名物のハントンライスとは、具の入っていないケチャップライスの上に、白身魚のフライを乗せてタルタルソースをかけた独特な料理です。「ハントン風ライス」とも呼ばれます。名前からは中国料理のような印象を受けますが、実は金沢生まれの日本の洋食です。 1970年頃に金沢市内のレストランで考案され、従業員向けの手早い賄い料理として始まりました。名前の由来は、ハンガリー語の「ハン」(パン)とフランス語の「トン」(マグロ)を掛け合わせたものです。ボリューム満点で学生にも大人気の一品です。 ハントンライスはバターライスにケチャップを混ぜて風味付けし、薄焼き卵で包んでオムライス風に仕上げます。その上に白身...»

治部煮

江戸時代から伝わる、加賀の伝統的な椀料理

治部(じぶ)とは石川県金沢市の伝統料理で、鴨肉を使用した郷土料理です。加賀地方では鴨肉は古くから高級食材として親しまれ、幕府に献上されるなどの歴史があります。 治部煮は醤油、砂糖、酒などを使った出汁で鴨肉、根菜、豆腐、加賀特産のすだれ麩と一緒に煮込んだ椀物。じぶ椀に盛り付けられ、薬味としてワサビを添えます。天盛りにされた風味豊かな本わさびをダシ汁で溶くと、さわやかな辛みがやわらかな鴨肉と調和します。 鴨鍋との特徴的な違いは鴨肉に小麦粉をまぶすことで、大きめのそぎ切りにした鴨肉に小麦粉をまぶし、肉の旨みを閉じ込め、つるりとした滑らかな食感に仕上げます。一口噛むとコクのある鴨のエキスが口の中に...»

かぶら寿し(石川県)

金沢を代表する正月の定番すし料理

かぶら寿しは、石川県を代表する伝統的な発酵食品です。塩漬けしたブリを同じく塩漬けしたかぶで挟み、麹(甘酒)に漬けた従来の酢飯を使うすしとは異なる、漬物に近い「なれ寿司」の一種です。 金沢では古くから冬の保存食として親しまれ、各家庭ごとに様々な味があります。ブリの代わりにサバを使うこともあります。 「金沢市史」(風俗編)には、宝暦七年(1757年)の頃の年賀の客をもてなす料理として「なまこ、このわた、かぶら鮓(すし)」と記されています。このように古くから正月の定番料理として金沢や富山の冬の食卓に欠かせない料理です。 かぶら寿しの起源については諸説ありますが、少なくとも江戸時代には食べられて...»

香箱ガニ丼

ズワイガニのメスからとれない珍味をふんだんに使ったどんぶり

珍味として人気が高いカニの外子や内子をたっぷりと使ったご当地どんぶり。外子や内子はメスからしかとれない上に、漁が許されている期間が1ヶ月程度しかないため、新鮮なものは珍味として非常に人気が高い食材だ。その贅沢な味わいを存分に味わえる“香箱ガニ丼”をぜひ食べてみてほしい。  香箱ガニ 冬の金沢の味覚を代表するもので、メスのズワイガニです。”香箱ガニ”とは、北陸地方でとれるメスのズワイガニのこと。オスと比べて身が小さくて細いため食べるところは少ないが、強い甘みと濃厚な味わいが楽しめる上に、茶色の外子(そとこ)と呼ばれる腹に抱えた卵や、オレンジ色の内子(うちこ)と呼ばれる甲羅の内側にある未成熟卵...»

鯛の唐蒸し

九谷焼の大皿い豪快に、豪華に盛り付け

唐蒸鯛の由来は長崎から加賀藩に伝えられた南蛮料理。地元で獲れた大鯛のお腹の部分に「卯の花」を詰めて盛り付けたもの。卯の花は、おからを主食材とし、刻んだレンコン・ニンジン・ゴボウ・ギンナン・キクラゲ・麻の実などと一緒に油でいためてだし汁・酒・砂糖・しょうゆなどで味つけしたもの。これだけでも一品になる贅沢な卯の花を、脂の乗った鯛にたっぷりと詰めて、美しい九谷焼きの大皿に盛り付けて完成。長崎から加賀藩に伝えられた南蛮料理。二匹の鯛を腹合わせに盛り込むことから”にらみ鯛”ともいう。 鯛のお腹に詰められたおからは、人参、ごぼう、れんこん、しいたけ、ぎんなん、きくらげと一緒に炒められます。出汁や醤油、砂...»

とり野菜鍋

万人がハマる懐かしい味 石川県の代表的な郷土鍋

江戸時代の廻船問屋が「厳しい航海を乗り切るために船上で栄養価の高い食事を」と考え出されたのが発祥といわれる鍋料理。栄養バランスに優れた鍋料理で、とり野菜鍋の「とり」はトリ肉からではなく、野菜や栄養をとるという意味からきているそうだ。白菜、玉ねぎ、ねぎ等を煮込んで、野菜の甘みが滲み出た煮汁に、にんにくや香辛料を加えた特殊調味味噌があわさってできる程よい甘辛さが絶妙。地元民に限らず、数多くのリピーターが存在するという、知る人ぞ知る人気鍋だ。 とり野菜みそ 大豆と米麹から作る米みそに、さまざまな調味料や香辛料を組み合わせた調味みそです。このみそは鍋料理にぴったりですが、肉の味噌漬けをはじめ、さま...»

ごりの佃煮

カルシウムたっぷり!能登ならではの稀少な郷土料理

ごりとは、典型的なハゼ類の形をした淡水魚を指します。美しい能登の海でとれたカルシウムたっぷりのごりを、そのままの形で佃煮にしたのが「ごりの佃煮」です。美味しく作るには、早朝の漁で水揚げされたごりをその日のうちに調理し、1時間ほどじっくり煮込んで仕上げます。淡白で繊細な味わいが特徴です。 金沢市では、ごりは照り焼き、唐揚げ、甘露煮、刺身、あらい、柳川、骨酒、吸い物などにも使われます。保存食としての歴史に裏付けされた、カルシウム満点の地元の味です。...»

ぶり大根(石川県)

懐かしい優しい味わい

金沢の方言で「じわもん」はお惣菜のことを指します。その代表格が「鰤大根」です。ぶりのアラと大根を酒・しょうゆ・みりんなどで煮つけたもので、家庭料理として親しまれています。石川県は魚介の宝庫で、獲れたての魚を美味しく味わえます。最近では、料亭で繊細な仕事を施した鰤大根が登場することも増えています。 鰤のアラには、脳の働きを良くするとされるDHAやEPAなどの高度不飽和脂肪酸がたっぷり含まれており、栄養価が高いです。 主な伝承地域: 県内全域主な使用食材: ブリ、大根...»

のどぐろの棒寿司

日本海で捕れる高級魚「のどぐろ」を贅沢に使用した名物寿司

金沢市民の台所、近江市場にある舟楽の名物が、のどぐろの棒寿司です。金沢では祭り寿司ともいわれ、晴れの日のご馳走として親しまれています。舟楽は棒寿司の専門店で、すべての素材を近江市場で仕入れています。 のどぐろは脂にくせがなく、後味がさっぱりしていて、噛むと甘みがじわっと出る「白身のトロ」ともいわれる高級魚です。舟楽の棒寿司は、鮮度や仕込みに徹底してこだわり、手間ひまをかけて1本1本手作りで作られています。近江市場のお土産として、ぜひ購入したい一品です。...»

はす蒸し

加賀れんこんをすりおろして蒸した郷土料理

はす蒸しは、加賀れんこんをすりおろし、具材を加えて蒸した郷土料理です。れんこん本来のもっちりとした粘りと、仕上げにかけるあんによってとろりとした食感が楽しめます。 加賀れんこんは、藩政時代から栽培が続く歴史の長い野菜で、金沢市、かほく市、津幡町などの2市2町にまたがる河北潟干拓地が一大産地です。節の間が短いのが特徴で、特に先端の2節が美味とされます。 身が肉厚で、歯ごたえが小気味いいことから「餅れんこん」ともいわれます。すりおろすと粘りが強く、その粘り気を活かした郷土料理「はす蒸し」が古くから親しまれています。 主な伝承地域: 金沢市周辺主な使用食材: 加賀れんこん、白身魚、エビ、卵など...»

大根ずし

身欠ニシンと大根を甘酒で漬けた発酵食品

大根と身欠きニシンを使用したなれずしの一種です。金沢市や白山市の旧・石川郡鶴来町地域などで伝統的に作られ、主に正月料理として楽しまれています。 大根と脂がのった魚の甘み、発酵による酸味が調和した味わいを好む人も多い。大根のシャキシャキとした食感も魅力の一つである。骨まで食べられるので、お酒の肴にも良く合う。 特徴的な点として、材料や製法、外見などは鰊漬けと共通点が多いです。また、飯寿司にも分類されることがあり、その中でも福井県の「にしんずし」と似ていますが、大根ずしは大根の割合が高く、身欠きニシンを酒に漬けて戻すという違いがあります。同じく石川県の加賀地域で作られる「かぶら寿司」よりも手頃...»

石川県産 甘エビ

赤くプリッと甘い身はそのまま刺身に、殻も出汁を取って椀物に

甘エビは標準和名を“ホッコクアカエビ”といい、水温の低い海域の水深約200~700メートルの深海に生息している。成長過程で性転換をするという性質を持ち、孵化後3~5年はオスとして成長し、その後2年程でメスに性転換する。そのため、大きく成長したものはすべてメスとなる。身に、甘み成分であるアミノ酸系が多く含まれ、その名の通りとろけるような甘みが楽しめる。特に、9~2月頃の旬の時期には、メスが灰緑色の卵を溢れるほど抱えるため、一層おいしくなると人気が高い。新鮮なプリッとした身は、ぜひ刺身で味わいたい。 旬 9月 10月 11月 12月 1月 2月...»

香箱ガニ

甘みが強く凝縮された濃厚な味わい。金沢でも期間限定の貴重品

”香箱ガニ”とは、冬の金沢の味覚を代表するもので、北陸地方でとれるメスのズワイガニのこと。オスと比べて身が小さくて細いため食べるところは少ないが、強い甘みと濃厚な味わいが楽しめる上に、茶色の外子(そとこ)と呼ばれる腹に抱えた卵や、オレンジ色の内子(うちこ)と呼ばれる甲羅の内側にある未成熟卵の濃厚な味が香箱ガニならではの味わいである。香箱ガニは漁期が短く、11月上旬~12月末の間にしかとることができないため、そのほとんどが地元で消費されてしまうという。ぜひ現地へいって味わって欲しい。香箱ガニは、粒々とした食感の外子と、とろりとした濃厚なうまみが楽しめる内子が特徴です。 旬     11月 12...»

加能ガニ(ズワイガニ)

石川発の極上カニ「加能ガニ」に舌鼓を打つ

石川県沖で漁獲され、橋立漁港、金沢港等の加賀や能登で水揚げされたズワイガニには青色のタグがつれられ「加能ガニ」と呼ばれる。「加能ガニ」は近隣の県に負けない石川県のズワイガニを全国に知ってもらおうと、2006年にブランド認定された。「加」賀から「能」登まで、県内の漁協が一つになった新しいプライドとして「加能ガニ」と名付けられました。「加能ガニ」は身のぎっしり感、ふっくらした歯ごたえ、そしてジューシーな甘みと、全国の数あるズワイガニブランドに勝るとも劣らない極上の味わいがウリ。漁期は11月6日~3月20日の5ヶ月間となっているので、新鮮な「加納ガニ」を現地で楽しみたい人は、石川県を訪れて欲しい。 ...»

加賀野菜

加賀野菜は金沢城下町育ち。四季折々の旬を提供

藩政時代、城下町金沢には四季折々の旬の野菜が市場を彩っていました。食材の旬が季節の移り変わりを五感で感じさせてくれる時代を復活させようと、各関係機関が協力して運営しているのが金沢市農産物ブランド協会です。 現在、「加賀野菜ブランド」として認定されている品目は、さつまいも、加賀れんこん、たけのこ、加賀太きゅうり、金時草、加賀つるまめ、ヘタ紫なす、源助だいこん、せり、打木赤皮甘栗かぼちゃ、金沢一本太ねぎ、二塚からしな、赤ずいき、くわい、金沢春菊の15品目です。 加賀野菜全15品目 金時草鮮やかな色合いと故郷の風味。赤紫色の葉ととろりとした食感が特徴。酢の物と天ぷらの両方で楽しめます。 加賀...»

石川たけのこ

雪の中でじっと春の訪れを待つ、やわらかさが特徴の貴重な美味

加賀野菜の「たけのこ」は、マダケ属の孟宗竹(モウソウチク)の一種で、稈の高さが10~20m、径が25cmにもなる大きさです。孟宗竹の栽培は江戸時代に金沢市金城地区で始まり、内川地区、富樫地区に広がりました。 雪の下で春を待つ石川の筍は、節と節の間が詰まっており、やわらかいのが特徴です。ビタミンB2、Cが豊富で、低カロリーとヘルシーな食材としても知られています。内川地区では4月下旬から5月上旬に出回り、旬の時期は短く、貴重な春の味覚です。 旬: 4月〜5月...»

打木赤皮甘栗かぼちゃ

郷土料理やスイーツにも使われる、鮮やかな朱色の稀少なかぼちゃ

加賀野菜の一つである打木赤皮甘栗かぼちゃは、円錐栗型で皮が赤色に近い橙色をしています。金沢の郷土料理には彩りとして親しまれており、皮までやわらかく、果肉が厚くてしっとりした味わいが特徴です。ねっとりとした食感と強い甘みも魅力で、和風の煮物やスイーツの材料にも適しています。 1kg前後の大きさで、一般的なえびすかぼちゃより小さめです。夏場が旬で、金沢市粟五地区やかほく市が主な生産地となっています。現在ではわずかに栽培される程度で、希少価値の高い食材です。 旬: 6月〜8月...»

加賀つるまめ

現代人に不足しがちな栄養がたっぷり

加賀野菜の一つである「加賀つるまめ」の「つるまめ」とは、地元の呼び名で、正式には「フジマメ」という種類のことを指します。フジマメには白花と赤花があります。金沢市で栽培されているフジマメは白花です。 この野菜は日本各地で異なる名前で呼ばれ、インゲンマメ(隠元豆)、センゴクマメ(千石豆)、マンゴクマメ(万石豆)、だら(馬鹿)豆など、多くの別名があります。これらの名前は、栽培が比較的簡単で大量に収穫できることに由来しています。 加賀つるまめは栄養価が高く、カリウム、カロテン、タンパク質、鉄分などを含み、食物繊維も豊富です。これらの栄養素は、現代人の健康にとても重要です。加賀つるまめは、ゆでてサラ...»

金沢すいか

砂丘育ちのシャリっと甘いスイカ

石川県金沢市の日本海を望む砂丘で生まれた「金沢すいか」は、石川県を代表する果実で、全国でも有数の大産地です。地下150mから汲み上げた白山連峰の美味しい水で育てられています。砂丘地帯の特徴である昼夜の寒暖差が、金沢すいかならではの美味しさを生み出します。市場に出回るのは6月中旬から7月下旬で、最盛期は7月中旬から下旬です。 旬の季節: 6月~8月 金沢すいかは、シャキシャキとした軽快な食感と抜群の甘さが特徴です。石川県は全国でも有数のすいかの生産地で、栽培地は加賀から能登にかけて広がり、主に以下の3つに分かれます: 加賀・金沢から羽咋の砂丘地 赤土が広がる能登 河北潟を中心とした...»

五郎島金時(さつまいも)

甘くて格別に美味しいと高評価の金沢サツマイモ

五郎島金時は、日本海に面した金沢市の砂粒の土壌で栽培されるさつまいもです。この地域の土壌は通気性と保水性に優れ、甘くて美味しいさつまいもを育てるのに最適と評価されています。 五郎島金時は、早掘りとして重宝され、その美味しさと美しい姿からサツマイモのブランドとして全国的に知られています。 金沢市でのさつまいも栽培の歴史は古く、元禄時代末期(1700年頃)に五郎島村の大百姓、太郎右衛門が薩摩から種芋を持ち帰り、その栽培を伝えたのが始まりとされています。 旬:9月~11月...»

金沢一本太ねぎ

寒さの中で甘みを増していく、料理で主役になる加賀野菜

加賀野菜“金沢一本太ねぎ”は、その名が示す通り、全長110cm程、根元の白い部分の長さが25センチ、茎が2cm総重量1kgほどという、その大きさに特徴がある。耐寒性、耐病性ともに強く、肉質は柔らかで、葉にはゼリー状の粘着物が詰まり、火を通すととても甘くなる。そして寒さに当たるほど風味が増す。薬味としてだけでなく、ねぎそのものが十分においしいので、料理の主役としても使用される。熱を加えると甘みを増すことから、すき焼きや鍋ものにしてよく煮込めば、ねっとりとした食感と甘みが絶品だ。寒くなるほど甘味と風味が増す。鍋物やすき焼きに入れて煮込むと、とろけるようなやわらかさと甘みが際立つ。 旬 11月 1...»

神子原くわい

祝いの席でも使われるミネラル豊富な自然食材

神子原くわいは能登伝統野菜で、オモダカ科の青クワイです。標高120~400mの神子原地区(神子原町・菅池町・千石町)の棚田で栽培されています。レンコンと同じく、水の便が良く、土質が腐植に富んだ肥沃な粘質土壌の深い湿田で育ちます。 神子原くわいは基本的に煮しめて供されることが多く、普段の需要は高くありませんが、里芋から芽がにょきっと出たような特異な形状から「芽が出る」とされ、縁起物とされています。芽を伸ばした姿が「芽が出る」「めでたい」に通じるためです。正月のおせち料理をはじめ祝いの席で使われます。 神子原くわいはミネラルが豊富で、熱を加えても栄養価がほとんど失われません。特にカリウムが野菜...»

加賀れんこん

様々な郷土料理に使われる地元の特産品

加賀れんこんは、加賀藩 五代藩主 前田綱紀の時代にまでさかのぼる歴史を持つ加賀野菜です。当時は「ハスノ根」という名前で城中で栽培され、武士が薬として利用していたと言われています。現在でも「れんこんのおろし汁で鼻づまりが治る」などの民間療法があるほどです。 新鮮な泥付きれんこんとして販売されており、さまざまな料理に使われます。代表的な料理には、はさみ揚げ、酢れんこん、きんぴら、煮物、みそ汁などがあります。また、エビなどと混ぜ合わせて作る「はす蒸し」という郷土料理も美味しいです。 旬:1月~3月...»

金沢梨

みずみずしくて爽やかな甘み

金沢梨は、地元で生産されるさまざまな品種の総称です。その中でも、「あきづき」は新高と豊水に幸水を交配させた品種で、大きさは約500gと食べ応え十分な赤梨です。糖度は約13%で酸味が少なく、甘さが強いのが特徴です。果肉はシャリシャリとした食感で、とてもジューシーです。平成13年に品種登録された新しい品種で、綺麗な丸い形から贈答用にも使われます。 石川県産の梨は、さわやかな甘みが特徴で、県内で最も多く出荷される果物です。梨の栽培は江戸時代にさかのぼり、石川県の金沢市以南に古くから根付いています。新水、幸水、豊水、二十世紀、南水、あきづき、新高など、多種多様な品種があり、夏から秋にかけて長い期間、...»

能登牛

丹精こめて育てられた能登牛は、肉質がきめ細かく脂質が良質

能登の豊かな自然と風土の中で育てられた牛(黒毛和種)のなかから、肉質等級がA3以上またはB3以上で、最終かつ最長飼養地が石川県である牛にのみにつけられる銘柄が”能登牛”だ。牛肉のやわらかさや香りの良さを決めるオレイン酸の含有量が多く、とろけるような食感ときめ細やかな肉質が特徴。能登の牛の歴史は、寛永3年に加賀藩主前田利常が、能登半島の製塩業に必要な役牛を繁殖したのが始まりといわれているが、現在の能登牛のルーツは明治時代に兵庫県の但馬地方から計画的に導入された種雄牛が元祖だということだ。 とろける食感と驚きの旨さが特徴です。世界農業遺産の能登地域が育んだ極上の和牛です。 きめ細やかな肉質、口...»

蟹料理(石川県)

冬の北陸を代表する海の幸ブランドを堪能する

ズワイガニは、漁期が11月6日から、雄は3月20日まで、雌は1月10日までと定められているため、北陸の食文化における冬の風物詩となっている。水揚げされる地方によって名称が変わるが、石川県産のものは現在「加能ガニ」というブランド名を打ち出している。身を茹でて食べるのが一般的だが、焼き蟹や、新鮮なものは生食もされる。身だけでなく、中腸腺(かにみそ)や雌の卵巣(内子・外子)も珍味として広く親しまれている。...»

金沢おでん

金沢ならではのおでんダネは必食

「金沢おでん」の魅力は、加賀野菜、車麩、旬の魚介など、金沢ならではの具材が楽しめることです。金沢おでんは、素材の風味を引き出す豊かなだしの味わいが美味しさの秘訣です。 特に冬季限定で登場する「かに面」と呼ばれる一品は、香箱ガニの甲羅にカニの身、卵、ミソが詰まった贅沢な逸品として知られています。 金沢では、寒い季節に限らず、夏でも多くの人々がおでんを楽しんでいます。市内の居酒屋では1年を通じておでんが提供されており、その人気は夏でも健在です。...»

ふくら印のたらのこ

大正時代から変わらぬ手作り

大正時代から変わらぬ風格のあるレトロなデザインの缶詰。缶を開けると、醤油で甘辛く煮た大きなタラコの輪切りが堂々と詰まっています。 厳選された大きな真だらの子を金沢大野の醤油で作った秘伝のタレで炊き上げています。醤油の風味が効いた甘みのある味付けは、ご飯やお酒にぴったりで、世代を超えて愛されてきました。一口食べると、どこか懐かしい味わいが広がります。白いご飯のお供になる逸品です。もちろんお酒もつまみにもおすすめです。 この缶詰は、アラスカ周辺で回遊する大きな天然真だらの魚卵を使用しています。魚卵が熟している2月から3月にかけての時期に、選りすぐられた魚卵を使用しています。硬すぎず、柔らかすぎ...»

鳥骨鶏プリン

希少な烏骨鶏の卵を使い甘みを抑えたコクのあるプリン

古都・金沢の農場で生まれた、滋養豊富で希少価値の高い天来烏骨鶏(てんらんうこっけい)の卵を使用したプリン。その味は、濃厚な風味をいかすために、余計な甘みを抑えてあり、卵のコク深さを素直に楽しめる。冷蔵庫で十分に冷やせば、その濃厚をさっぱりと味わえておいしい。常温で約半年と日持ちし、特別感のある烏骨鶏プリンは贈答品にもピッタリ。カラメルソースは別添えになっているので、まずプリンのみで味わってから、ほろ苦いカラメルとの相性を確かめるのがおすすめだ。...»

ふくさ餅

もっちり・なめらか・ふんわりと楽しい食感

森八と並ぶ高級銘菓店の和菓子。ふっくらしっとりの食感に、程よい甘さのあんこに餅。求肥と餡と皮の食感の違う三つの素材が絶妙なバランスを保っている人気のお菓子です。 クレープのような生地にもいろんな味があるのでたくさん楽しめます。 「黒糖ふくさ餅」は、もちもちの求肥とこだわりの自家製餡が、ふわふわの黒糖風味の皮に包まれた金沢土産の定番中の定番。 ふんわりとした焼皮に求肥餅と自家製こし餡を包んだ定番お菓子です。季節限定の味も楽しめます。 和菓子 村上 明治44年創業。...»

加賀 五色生菓子

金沢の豊かな自然の恵みを表現した伝統の和菓子

金沢名物の“五色生菓子”は、5種類の生菓子を詰め合わせたものです。婚礼時などの祝い菓子としてふるまわれ、「御饗宴(ごきょうえん)菓子」とも呼ばれます。5種類の菓子は、「日月山海里(じつげつさんかいり)」を表現しています。 日:こしあん入りの丸餅に赤い米粉を上部につけたもの。 月:白い皮のまんじゅう。 山:こしあんを餅でくるみ、黄色く蒸した餅米をまぶしたもの。 海:ひし形のあん入り餅で、並べると波を連想させる。 里:円形の蒸しようかんで、水田を表現している。 ...»

まめや金澤萬久 豆菓子

絵を1つ1つ手描きした豆箱入り

国産有機大豆「金沢大豆」を炒り豆にした、いろいろな味が楽しめる上品なお菓子。 梅独特のちょっぴり効いた酸味と、上品な香りの「梅」と、能登地方で採れた塩を使い、はちみつと合わせてコーティングした「しおみつ」の紅白豆、金沢市大野町で作られる「大野醤油」味にした「みたらし豆」、和のスパイシーが効いた「山椒七味」と磯の香りが芳ばしい「磯海苔」と種類豊富。 チョコレートをコーティングした「かりっとちょこ豆」もビターや、抹茶など充実。 石川県が誇る九谷の里による絵をすべて1つ1つ手描きした豆型の紙器「豆箱」が可愛い。...»

金沢市老舗記念館

歴史と伝統が息づく金沢の老舗文化を体感

金沢市老舗記念館は、藩政時代から続く薬種商「中屋薬舗」の建物を移築した貴重な文化財です。館内は当時の店先を再現した「みせの間」や、格式高い「おえの間」、茶室、座敷、書院の間などがあり、江戸時代の町家建築様式を今に伝えています。ミシュラン1つ星を獲得しています。 金沢の伝統文化に触れる展示 2階には、各老舗に伝わる生活諸道具や町民文化に関する資料が展示され、加賀友禅、九谷焼、輪島塗など、金沢の伝統工芸品も間近で鑑賞することができます。また、花嫁のれんや加賀水引など、金沢の伝統文化を紹介する企画展も開催されています。 老舗の歴史と文化を学ぶ 老舗記念館では、金沢の老舗の歴史や文化に関する資...»

石川県