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神子原くわい

(みこはら)

祝いの席でも使われるミネラル豊富な自然食材

神子原くわいは能登伝統野菜で、オモダカ科の青クワイです。標高120~400mの神子原地区(神子原町・菅池町・千石町)の棚田で栽培されています。レンコンと同じく、水の便が良く、土質が腐植に富んだ肥沃な粘質土壌の深い湿田で育ちます。

神子原くわいは基本的に煮しめて供されることが多く、普段の需要は高くありませんが、里芋から芽がにょきっと出たような特異な形状から「芽が出る」とされ、縁起物とされています。芽を伸ばした姿が「芽が出る」「めでたい」に通じるためです。正月のおせち料理をはじめ祝いの席で使われます。

神子原くわいはミネラルが豊富で、熱を加えても栄養価がほとんど失われません。特にカリウムが野菜の中でも多く含まれています。

旬 12月

加賀野菜 くわい

くわいは、レンコンと同じように成長過程で水を必要とし、水の供給が良好で、肥沃な粘性土壌や深い湿地が適しています。くわいは、在来種の「青くわい」と「白くわい」という2つの品種があります。現在、金沢市の御所地区で栽培されているくわいは、在来種の青くわいです。青くわいは扁平な球形で、外皮が青く、やや腰の高さがあります。

くわいの植え付けは6月中旬から6月下旬で行われ、条間は90cm、株間は35cm(10aあたり3200株)です。収穫は11月下旬から12月下旬に行われます。

くわいは主に煮物として食べられる食材で、需要は多くありませんが、「芽が出る」ことから祝いの料理に使用されてきました。特に正月のおせち料理には欠かせない食材とされています。

歴史と現状

くわいの栽培は、藩政時代に前田綱紀が産業の振興を図り、農業を奨励したことから始まったとされています。当初はくわいの苦みが一般に受け入れられなかったため需要は少なかったが、大正時代になると市民の嗜好に合うようになり、栽培が増えました。当時は金沢市の河北郡字小坂や御所、津幡町の花園村字浅谷などで栽培されていましたが、現在は小坂・御所地区だけで栽培されています。

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名称
神子原くわい
(みこはら)

金沢

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